部下を傷つけられた怒りの鯉登少尉対瀕死のキロランケ!その決闘の行く末とは…!?杉元とアシリパの行く末とは一体…!?
前回までのあらすじ
アシリパの中にある、金塊に関する鍵に気づいたと察した尾形。キロランケやソフィアからも離れ、一人アシリパに向き合う。しかしアシリパを説得しきれず、彼女の命を狙うかのように銃を向ける。そうしてアシリパも信用できず、尾形に弓を向けるのだった。しかしその後ろには杉元がおり、尾形の名を叫ぶ。それに驚いたアシリパは咄嗟に引いていた弓を離してしまう。その弓の矛先はなんと尾形の右目に突き刺さる。人を殺さず、清いままでいようとするアシリパを自身と同じ場所に落としたかった尾形は笑いながら倒れるのだった。しかし杉元は尾形の死にアシリパを関わらせまいと、必死に助けようとする。そしてその最中、キロランケと対峙した谷垣。インカラマッの敵として、彼女を刺したキロランケのマキリを腹に突き刺すのだった。あとから追いかけてきた鯉登少尉と月島軍曹は、その場にあった銃に仕掛けてあった爆弾に巻き込まれ、月島軍曹が怪我を負う。そのことで怒り心頭になった鯉登少尉はキロランケに立ち向かうのだった。
第12話のあらすじ
アシリパや白石と合流した杉元。怪我を負った尾形を背負い、流氷の上をキロランケたちを探して歩く。そうしてその中で網走監獄で起きたことをアシリパに伝えるのだった。アシリパの中ではキロランケとソフィアの関係が見えた気がしていた。ソフィアと言えば、キロランケから少し離れており、そこで鯉登少尉とキロランケの戦いを見ていた。
自身の部下を2人もキロランケに傷つけられ、怒り心頭の鯉登少尉。そうしてキロランケを許すまじと立ち向かう。しかしキロランケも一筋縄ではいかず、鯉登少尉の右腕を刀で付き刺す。そこで鯉登少尉はキロランケの腹にあったマキリで彼の首を突き刺すのだが、それでも止まらないキロランケ。もはや無理かと思われたところで、キロランケが背面から打たれる。その銃は谷垣のものだった。
鯉登少尉は谷垣の手を振り払い、自身が仕留めると刀を手にしようとする。だがキロランケはまだ力尽きていなかった。自身の隠し持っていた爆弾を鯉登少尉に投げつけるのだった。勝ちを確信し、笑うキロランケを余所に鯉登少尉はその爆弾を一刀両断する。その光景を見ていた月島軍曹は、谷垣に殺害を命令するのだった。
そこにアシリパが走り寄り、まだ聞くことがあると告げる。ソフィアはすべてを遠くから見ており、声が出せないように流氷に穴を開け、海の中で叫ぶのだった。
キロランケはアシリパに逃げると提案するが、もう虫の息だった。そしてアシリパは彼に鍵を思い出したことを告げる。キロランケは旅は無駄ではなかったと確信するのだった。多少、無駄なこともあったと回想しながら。その中には自身の北海道に置いてきた家族の姿もあった。
感想と見どころ
今回は鯉登少尉の格好良さが全面に出る回でした。まず前回の最後に叫んだ、「よくも私の部下たちを!」という一言。この言葉に、彼の本心や優しさが隠されている一言ではないかと感じます。
ほとんどの場面でただのぼんくらであったり、お坊ちゃまな感じしか出てきませんが、実際はとても素敵な人なんだろうなと思えるシーンでした。
そしてキロランケ。志が強いだけに、最後はなんだか残念な結果に終わってしまいました。彼の存在感はかなり強かっただけに、なんだか最後の決闘シーンは少し悲しさも覚えてしまう場面も多かったです。そしてキロランケの遺体を流氷で埋め、そうしてアムール川の水に還ることができるように、という心が一応は一緒に旅をした仲間だからということだったのでしょうか。感慨深かったです。
そして今回の見どころは、鯉登少尉の爆弾真っ二つシーンです。キロランケに投げられた爆弾を見事一丁両断。そのシーンは本当に素敵で、演出も凄かったです。
他にも尾形のまさかの脱走シーン。彼は手術後だというのに何故そんなに動けるんだ?と突っ込みを入れたくなります。実際不死身なのは1人ではないのでは、と考えてしまいます。ところでロシア語が話せる様子ですが、実際誰も尾形がロシア語を話せないなんて言ってませんよね。どうして彼が話せないなどと思っていたのでしょうか。先入観というやつでしょうか。そこが一番面白い。
杉元としては尾形が生きていてくれた方が嬉しい様子ですね。なんとも不思議な関係で見ていてわくわくします。
そして岩息が再び登場します。彼の存在感は最終回には似つかわしくないほど、明るさを取り戻してくれる存在で良かったです。
残念ながら今回で最終回のゴールデンカムイ。
次回第4期はまだ原作がたまるまでは時間があるため、少し待たなくてはならない様子です。しかし次回、もし第4期があればとても楽しみですね!