アニメ 半妖の夜叉姫 前期(10月~12月)
過去作から考える夜叉姫のエンディング
過去の犬夜叉シリーズを振り返ると、勢いのあるオープニングとは違い、エンディングは切ないバラード調の曲が多く使われている印象でした。
切ない雰囲気に合わせて、しとしとと雪が降る映像が多く使われていたことも、よく覚えています。
また、犬夜叉シリーズのエンディングは、空や海、森、雪など、景色の映像にとても力を入れている印象があります。
犬夜叉たちの旅を思わせるような壮大な景色の映像が、物語の余韻に浸らせてくれていたように感じます。
そんな過去作の雰囲気を引き継いでいるのか、気になっていた前期のエンディング。
曲は、Uruの「Break」。しっとりとした曲調の中にも、儚げな華やかさのある素敵な曲でした!
犬夜叉の頃のような落ち着いた曲調のエンディングで、過去の雰囲気も引き継がれているように感じました!
映像は初回ということもあってか、とわ達3人のキャラクターにポイントを絞って作られていたように感じます。
3人とともに描かれる虹色真珠、3人の等身大の姿がゆったりと流れるサビ…。
このエンディングには、とわ達の身なりや持ち物となる武器、キャラクターの雰囲気などがよく表されていたので、物語を見始めたばかりの頃はエンディングを手掛かりにそれぞれの特徴を把握していました。
前期のエンディングでは、壮大な景色の映像はなかったものの、古風な雰囲気で統一されていて、夜叉姫たちの生きる時代を象徴しているかのようでした!
歌詞に秘められた物語のポイント
夜叉姫初のエンディングとなったUruの「Break」ですが、曲の雰囲気だけでなく、曲の歌詞にも注目して見てみました!
特に注目なのは最後のサビに入る前の部分、「誰かを傷つけるためじゃなく、誰かを守るため培う強さでありたい」というフレーズです。
実際に夜叉姫のエンディングには使われていない部分ではありますが、ここが物語のポイントであり主軸であると私は思います!
過去作の犬夜叉は、もともと自分のために力を使っていましたが、かごめと出会い、守るものを見つけたことによって、仲間を守るために力を使うようになっていきました。
また夜叉姫でも、とわが使う力は、せつなを守りたいという思いが強まるほど力を増していきます。
どちらも、「誰かを守るために培っている強さ」であり、過去作の想いが今作にも引き継がれているのがこの歌詞から読み取れるのではないかと思います。
このように、エンディングには物語のキーワードになるような内容が含まれていることが多いので、今後も曲の雰囲気だけでなく歌詞にも注目してみていきたいです!
アニメ 半妖の夜叉姫 後期(1月~3月)
鮮やかな花々が語るエピソード
後期は緑黄色社会の「結証」。ピアノ演奏からしっとりと始まり、サビに向かうにつれて明るい曲調になっていくのが印象的でした!
曲名も夜叉姫たちを表すかのようで、想いが込められているように感じられますね!
そして映像は前期とは異なり、雨や水、林などが描かれ、景色が多く取り入れられていました。
3人が春夏秋冬を共に過ごし、また暖かい春がやってきたというような、季節の流れも含まれていましたね!
そして今回特に気になったのが、それぞれの場面に様々な花が描かれていた点です。
まず、とわが雨の中で傘をさすシーンでは、とわの横にアジサイのような白い花が咲いていました。あれはおそらく沈丁花という花だと思われます。
沈丁花の花言葉は、「栄光」、「不死」、「不滅」、「永遠」。まさにとわを象徴しているかのようですね!
もろはと一緒に写っていたのは、赤い椿の花でした!花言葉は、「控えめな素晴らしさ」、「謙虚な美徳」。
これもまた、とわとせつなを陰ながら見守るもろはを表しているのでしょうか…?
そしてせつなと一緒に写っていたのは、ミツマタという黄色い花です!
花言葉は、「強靭」、「壮健」、「永遠の愛」、「肉親の絆」。とわと離れ離れになっても、強く生きてきたせつなを表しているようにも思えますね!
3人と一緒にうつるシーンでは、黄色い菜の花がきれいに咲いていました!菜の花の花言葉は「小さな幸せ」、「明るさ」。
3人が明るい未来へ向かっている証のように捉えられそうですね。
そして殺生丸が出てくる付近で大きく咲くピンクと白の花。調べると洋種シャクヤクという花だそうですが、なんとその呼び名が「麒麟丸」だそうです!
キャラクターとしてエンディングに登場していなかった麒麟丸が、まさか花に例えられて登場しているとは…!粋な演出に驚きました!
とても強いこだわりを持って制作されたエンディングだと感じられますね!
短い曲の中にも、物語の雰囲気やエピソードの一部が秘められているということを改めて感じさせられた後期エンディングでした!
アニメ 半妖の夜叉姫 弐の章のエンディングに期待すること
前期後期ともに落ち着いた雰囲気の曲が使われており、どちらも物語の余韻を楽しむにはぴったりの曲だったと思います!
弐の章でも、切なさを感じさせるような落ち着いた曲調のエンディングに期待したいです!
エンディングはオープニングと違い物語の最後に流れるため、見ないで飛ばしてしまう視聴者の方も多いです。
しかし、今回のようにエンディングにも作者の思いや物語とのつながりを感じさせる内容が含まれているので、弐の章でも多くの人に見てもらえるようなエンディングが仕上がることを楽しみにしています!
次回は雪が降るエンディングが見られるといいですね!弐の章も楽しみです!